米国の労働時間制度と時間外労働の割増賃金について

03/20/2017

HR企業のご担当者様向け経理・会計

こんにちは!今回は、米国の労働時間制度と時間外労働の割増賃金について調べてみましょう!

労働時間制度、時間外労働の割増賃金に関する規定

米国では、労働時間制度、時間外労働の割増賃金は連邦政府と州政府によって法律でそれぞれ規定されています。

連邦では、公正労働基準法(Fair Labor Standards Act、以下FLSAと略す)が労働時間制度、時間外労働の割増賃金について定めています。州によっては、連邦とは異なる規定を設けている州もあり、その場合は、より厳しい方に従わなければなりません。

今回は、連邦のFLSAに定められた時間外労働の割増賃金について説明します。各州の労働時間制度の規定については下のリンク先よりご確認いただけます。
http://www.dol.gov/whd/minwage/america.htm

公正労働基準法(FLSA)で定められている労働時間制度とは?

公正労働基準法(FLSA)は、1938年に制定された連邦法です。労働時間制度、時間外労働の割増賃金の他に最低賃金、児童労働、これらの記録の管理について定めています。

FLSAで定められている労働時間制度ですが、米国で働くすべての労働者に適用されるわけではありません。適用を除外される職種があり、下がその例です。

• エグゼンプト社員(ホワイトカラーエクゼンプション)
• 季節的な娯楽、レクリエーション事業所の労働者
• 水産業の労働者
• 一定の条件下で雇用された農業労働者
• 船員
• 自動車運送業、鉄道運送業、航空運輸業の労働者

時間外労働の割増賃金について、FLSAでは、法定労働時間を週40時間と定めており、1労働週に40時間を超えて労働したすべての時間に対して通常賃金の1.5倍以上の割増手当を当該労働者に支払うことを義務づけています。

FLSAに違反した場合、労働者は賃金の未払いについて労働局に通知し、救済を求めることができます。

時間外労働の割増賃金を支払わなかった雇用主には、民事、刑事罰が科されます。

故意に違反した場合の民事罰は、1違反あたり$1,000以下の罰金となります。

刑事罰は、$10,000以下の罰金、又は禁固刑が科せられる可能性がありますので、雇用主は規定を理解し、賃金の支払い正しく行う必要があります。

よくある質問

Q1. 許可を得ていない残業には時間外労働の割増賃金を払わなくてもいいのでしょうか?
A1.許可を得ていない、自主的な残業であっても時間外労働の割増賃金は払わなくてはいけません。このような賃金の支払いをしたくない場合は、その労働者の上長が直ちに問いただし、そうした行為は避けてもらうよう指導する必要があります。

Q2. 週末に労働者を勤務させた場合、特別手当の支払いは必要なのでしょうか。
A2. 週末に働いたからという理由で特別手当を支払う必要はありません。しかし、週末に働いたことによりその週の労働時間が40時間を越えた場合は、 40時間を越えた時間に対して時間外労働の割増賃金を支払わなければなりません。

Q3.  時間外労働の割増賃金を払わなくてもよいと労働者が同意をしているのだけれども…
A3. 雇用主と労働者との間に同意があったとしても、時間外労働の割増賃金を受け取る権利、支払う義務を放棄することはできません。

参考文献

http://www.dol.gov/whd/flsa/
http://www.shrm.org/
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/05/s0520-7.html


【免責事項】
本ニュースレターの内容は、米国人材・人事・経理・給与に関する一般的な情報の提供のみを目的とするもので、法的助言を目的としたものではありません。 法的行動を起こされる際には、必ず専門の弁護士にご相談下さい。
(2015年7月8日の発行記事です)

もっと詳しい情報に関してはこちらまで

リンクをコピー