アメリカ経済指標による最新景気動向

06/27/2019

グローバル企業のご担当者様向け求職者様向け

アメリカに進出されている、または新規進出をご検討されている日系企業様にとってはもちろんですが、アメリカで仕事を探されている方にとっても、最新のアメリカ経済状況を把握しておくことは必要不可欠です。昨今のアメリカ市況について概要をまとめましたので、ぜひご覧ください。

アメリカ経済のいま

アメリカのGDPは1980年代から右肩上がりで、毎年2%強のGDP成長率を記録しています。 つまりアメリカは、安定的な経済成長を長年続けています。 さらに、景気過熱防止策としてFRBによる段階的な利上げが実施されていることからも、好景気として捉えることができます。 このような状況のなか、介護などの低賃金雇用施策の拡大などが景気を後押しし、全米で3.6 %(2019年5月時点) という低い失業率になっています。

(「世界経済のネタ帳」より)

世界のなかのアメリカ

しかしながら、どんなに好景気を躍進中のアメリカであっても、世界経済全体の波を無視することはできません。世界の経済市況については、2019年1月に発表されたIMF(国際通貨基金)の「世界経済見通し」によると、「世界経済の拡大は力を失っており、その要因のひとつがアメリカと中国で行われた関税引き上げの負の影響」、つまりは「米中貿易戦争」にあるとのこと。また、世界銀行(THE WORLD BANK)が同年1月に発表した「世界経済見通し」では「Darkening Skies(暗雲立ち込める空)」と表現されています。言わずとも知れたことですが、アメリカは世界経済の動向を左右する大きな存在です。同レポートによると、世界不況発生の年間リスクは7%とされていましたが、アメリカ経済が下降すれば、その可能性は50%まで上昇するとのこと。日々のニュースでも話題になっているように、今後、アメリカと中国がそれぞれに経済保護策を強化する姿勢を続けていくのであれば、両国の経済活動、ひいては世界の経済活動をも低迷させてしまう危険があるようです。

アメリカ経済の今後

アメリカの成長率予測については、2019年1月にIMFが「世界経済見通し 」にて次のように述べています。「財政刺激策が終了すること、フェデラル・ファンド金利が自然利子率を一時的に超えることを受けて、成長率は2019年に2.5%へと低下し、2020年にさらに1.8%まで下がることが予測される。しかしアメリカ経済は両年ともに推定される潜在成長率を超えるペースで拡大を続けるだろう。内需の力強い伸びに伴って、輸入増加に拍車がかかり、アメリカの経常赤字を拡大させる方向に働くだろう」。

アメリカの、ひいては世界のさらなる経済成長は、「成長率が上昇しているものの、経常赤字は膨らみ続ける」というこの大きな歪み構造を、アメリカが日本を含む他国とともにどのように解決していくかにかかっていると言えます。

(大和総研資料「米国経済見通し」より)

【参考記事】

・国際通貨基金(2019)https://www.imf.org/ja/Publications/WEO/Issues/2019/01/11/weo-update-january-2019
・SMBC信託銀行(2019)SMBC信託銀行 投資調査部レポートhttps://www.smbctb.co.jp/rates_reports/pdf/global_research_monthly.pdf
・大和総研(2018)米国経済見通し 貿易を巡る不透明感は続く https://www.dir.co.jp/report/research/economics/usa/20180419_020055.pdf
・世界経済のネタ帳(2019)https://ecodb.net/country/US/imf_gdp.html
・BBC NEWS (2019) World Bank warns of ‘darkening skies’ for global economy https://www.bbc.com/news/business-46800098

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